その着せ替え人形は恋をする14巻 ネタバレ・感想&レビュー

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もう何も説明するまでもないですね!

前巻のレビュー記事はこちらから↓

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目次

103話

「見ました?冬コミのハニエル」という誰の声かもわからない冒頭で始まる今回。

103話のタイトル見開きは着物を着た海夢。

司波先生の「見事だ」に対する周囲のコメントが少し続きます。

そして海夢と新菜のLINE(?)と思しき画面が現れて、ひな祭りのイベントへ誘われる海夢。

微妙な面持ちで「うん」とスタンプで返す。

返されたスタンプを見る新菜もまた微妙な表情。

ひな祭りの会場へ向かう二人の描写に代わるも、あの時の神妙な面持ちをした新菜の本心を聞き出せずにいる海夢。

「笑わないと」「笑わないと」「うまく童得てるか分からない」と心中を語る海夢。

「頭師になるのって専門学校とか行くの?」という海夢の問いに「高校出たら工房に入ります」と自身の進路を打ち明ける新菜。

事故で両親を亡くした際に自身も辛かったはずなのにふさぎ込んだ新菜の気を紛らわせるためにひな人形を見せてくれたことから頭師になることを決意し、じいちゃんが元気なうちに自身の作品を見てもらいたいと夢を語る新菜。

「喜多川さんは進路決まってますか?」という新菜の問いに答えようとすると新菜の携帯に電話が鳴る。

電話の相手は従妹で「のんちゃん帰ってきてるのよ!」と伝えられた新菜は海夢を連れて従妹のもとへ。

そうのんちゃんと言えば1巻で登場した新菜に「男のくせに」というトラウマを植え付けたあの子。

104話

のんちゃんとその母と対面する新菜と海夢。

のんちゃんの名前が「のばら」という意外な事実。
一説では高校の同級生がそののんちゃんじゃないか説もありましたが見事に打ち消されました。

会話が進む中「すごく練習しないといけないんじゃなかった?」「1日最低3時間よ」と周囲の会話が進む中、新菜は「あー最近は出来てない」と答えた。

その答えを聞いた海夢は咄嗟に自分がコス衣装の制作を依頼しているからだと気付く。

その言葉に海夢は顔を伏せ「バイト行かないとでした」「帰ります」とその場を後にする。

舞台は回想シーンへと移り幼少期の新菜とのんちゃんの話になる。

両親の事故を受けふさぎ込んでいる新菜に話かかけるのんちゃん。

しかし新菜は答えることをせずふさぎ込んだまま。

のんちゃんが夜目を覚ますと親たちの会話が聞こえてきたのんちゃん。

複雑な会話を聞かされたのんちゃんは子供ながらにどうにか新菜を元気づけようと試みる。

新菜の家に来るたびに本を読み聞かせなんとか新菜を元気づけようとする。

ある日、新菜のもとへ向かうと不在を伝えられじいちゃんと散歩に行ったという事実を伝えられる。

その後、再び訪れた際にはじいちゃんの家で暮らしたいという新菜の意向を受けて叔母が荷物を届けに行くところに出会わせ、一生に工房へと向かう事になる。

描写からして今まで元気づけようとしてきたのばらのそれは伝わらずお雛様に魅せられた幼少期の複雑な心境が描写されていたと思う。

じいちゃんの工房で対面した二人。

TV番組を一緒に見ようと誘うのばらに新菜は「お雛様が見たいから」と断る。

その間のたった2コマがのばらの心境をしっかりと描写しているのでこれはぜひ本作でご覧いただきたい。

そしてついに訪れるあのセリフ。

「なんでわっちゃん男のくせに…女の子のお人形好きなのよ!気持ち悪い!わっちゃんなんて大嫌い!」たった3コマにこのセリフが押し込められるわけだがのばらの気持ちもわかる。

そしてそれが新菜のトラウマの種となってしまった瞬間。

なんとも複雑な描写。

そのころマンションに戻った海夢は玄関にうずくまり、咽び泣いている。

105話

「ごじょー君 あたしにコス衣装つくってくれないかな」

の回想シーンで始まる。

それは新菜の見ていた夢のようで。

学校へとシーンは移り、海夢は五条の行方を尋ねられる。

「知らない なんであたしに聞くの?」

「なんでって仲いいじゃん」

顔を見せない海夢と一人で屋上前に座り込む新菜。

二人の気持ちがはっきりとすれ違っているような描写。

海夢は放課後いつもの仲間たちとカラオケに向かう中、新菜は町を歩いていた。

「新菜君?」と声をかけたのはいつもコスの材料探しを手伝ってくれている手芸屋の宇佐見さんであった。

新菜の表情を見て察した宇佐見さんは「何かあった?」と新菜に尋ねる。

二人は公園のベンチに腰掛けて会話していく。

そして悩める新菜に宇佐見は自身の過去の話をしていく。

その中で「私が公開しているのは被服の道へ進めなかったことよりもあの時父親に「それでもやりたい」と自分の思いをきちんとぶつけなかった事だ」と伝える宇佐見。

よく考えたら設定が高校生なわけだし、この一言はかなり新菜の心に刺さったんじゃないだろうか。

宇佐見の元を後にし、一人歩く新菜。

家にたどり着き玄関でまったいたのはまさかののばら。

106話

玄関に立つのばら。

宇佐見や海夢が自分に言ってくれた言葉を思い出し、新菜はゆっくりとのばらに伝えていく。

「雛人形が好きなんだ凄く それは変わらないから これからもずっと」

と自分のすきをハッキリとのばらに伝える。

出来るだけ関わらないようにすると伝える新菜の言葉に

「本当は思ってなかった」「ずっと後悔してて絶対に謝らないといけないのに謝るのも違う気がして」

「許さなかった罪悪感で苦しませたらどうしようって…謝ってただ自分が楽になりたいだけなんじゃないかって…」

と話していくのばら。

のばら自身もまた新菜にひどいことを言ったせいでずっと自分を責めてたんだなと思うとなんだかやりきれない回。

のばらと玄関でしっかり話、のばらの話を聞き入れた新菜はどうやらのばらを許したよう。

自室に戻り天命の本を読む新菜。どこかに電話を掛けるも呼び出し音は鳴り響くだけ。

新菜は家を出て海夢の元へと向かっていた。

「すみません いきなり押しかけてしまって」と語る新菜に今まで見せたことのない表情で「何?」と海夢。

「衣装もうお願いしない」

海夢の放つ言葉はまさかのそれ。

107話

「衣装もうおねがいしない どうもしない もう決めたから」

と冷たく言葉を放つ海夢。

「迷惑なら言ってくれればよかったのに」

と言葉を続ける。新菜はショールームで言われたことが原因かと思い、自分がいろいろな経験をしていくことが雛人形作りにつながるんだと前に話したことを改めて伝える。

そして今まで下を向いていた自分を変えてくれた海夢に感謝していると伝えた時、海夢はキッと新菜を睨みつけ言葉を吐き出す。

「じゃあなんで冬コミの時あんな顔してたの!?怒ってたじゃん!なんだった!?」

それはっと言い淀む新菜を見て帰るよう促す海夢。

そして新菜は自身が押さえ込んでいた気持ちをついにぶつける。

「嫉妬です 今までは何とも思いませんでした」

自分で人を魅了してほしいとお願いしたにも関わらず、実際に海夢が注目されると込み上げた感情は喜びではなく嫉妬の感情であったことを打ち明けた新菜。

そして自身から向けられるその好意などが海夢に受け入れてもらえるものではないと思っている新菜。

さぁ読者の皆様ここからとうとう始まります。

「俺は喜多川さんが好きなんです」

「勝手ですみません この先もずっと好きでい続けると思います 失礼します」

と伝える新菜。そして新菜は胸の内で「自分のみっともない部分ばかり知れば知るほど俺は俺のことが本当に嫌いだ。」と胸中で語る最中、新菜の胸倉を掴む手。

唐突な海夢のキス。

新菜が立つ中に後姿の海夢が映るだけですが、これはもう絶対キスぶちかましてます。

その勢いのまま倒れこむ二人。

軽く息を吸い込む海夢。

「あたしも好きだよ!!好き好き好き好き!!ごじょー君の事大好き!」

見開きで海夢の答えが伝えられる瞬間。

そこからは怒涛の海夢の攻撃。

あっけにとられる新菜の表情。

いやもう陽キャ凄い…。どんぐらい凄いかって?

それはもう単行本で見てください。

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そして怒涛の海夢の攻撃がおわり「らあふひ」と伝えながら再び新菜に長いキスをぶちかます海夢。

そのコマ数4コマ。新菜…息続いてるか?

108話

のばらとのいきさつを海夢に話す新菜。

そして冬コミの帰りのことを謝る新菜。

「顔に出てるなんて気づいてなかったので」と答える新菜に「ごじょー君何かあると割とすぐ顔にでてるよ」と伝える海夢。

文字だけのコマが終わりようやく二人の描写が見えたと思ったら。

ゼロ距離で新菜にくっついている海夢。

そして嫉妬した新菜に対する海夢の思いが伝えられる。

「コミケですっごい囲まれて超褒めてもらったじゃん 嬉しかったんだけど「あたしには違うかな」って思ったの」と語る海夢。さらに言葉を続けていく。

「今いるところでごじょー君に作ってもらった衣装でごじょー君に褒めてもらえたらそれがあたしの幸せなんだよね。それがいいの」

そう伝えた次のページは見開き。

「ごじょー君 好きだよ」

とはっきりと伝える海夢。

そして話は変わり天命の作者である司波がSNSで褒めた事を思い出した二人。

新菜はお礼を言わないととコメントを返した。

多分完全何かのフラグが立った瞬間。

また話は変わりハニエルのコスプレがきれーだったかと尋ねる海夢。

新菜にとっての綺麗は特別なものであることを知っている海夢だからこその尋ね方。

それに対しもちろん綺麗であったことを伝える新菜。

「あいあと」と抱き着く海夢。

そして過去のコスプレの中でどれが一番だったかと尋ねられた新菜は。

「コスプレしなくても普段から思ってました 見惚れてましたよ」と伝える。

新菜のこういうところずるいわー。

普段から思ってるのなら言ってという海夢に対し今思い返せばそうだったと伝える新菜。

それならと海夢が「じゃあ今言って!」と新菜に迫る。

煽られて新菜も覚悟を決めて「奇麗です」と伝える。

それも見開きで。

たった一言しかセリフなしで。

いやもう特別でこの言葉をこう使うのかってかんじで。

次は見開きで新菜の照れと海夢の喜びが交錯するんです。

なんなんこの巻。やたら見開き多くない?

そしてラスト1ページ。

「ごじょー君大しゅき(ハート)」で閉じる。

109話

帰ろうとする新菜に必死にしがみつく海夢。

「話してください帰ります!」と抵抗する新菜。

じいちゃんに何も言わずに出てきたんだと伝えたことでようやくあきらめる海夢。

帰りの電車の中で思い返す新菜。

色々思い返す中、じいちゃんの前でもべたべたするかもしれないと思った新菜はじいちゃんに打ち明けることを決意する。

家に帰りじいちゃんに打ち明けたであろうコマでじいちゃんが

「なんだ付き合ってなかったのか」

と驚きの表情を見せる。

過去に新菜の事を頼む的な会話をしたことを思い出したじいちゃん。

「早まった早まった! まぁ結果オーライだからいっかぁ!」と喜んでいた。

一方そのころ、ハニエルのコスプレをしていたあの子は誰だ?!の捜索は継続されていて、妹尾(編集者)が継続して調べていた。

ただ調査に行き詰っていたようで、癒しにとあまね君のSNSアカウントを眺める。

そこでついにあまね君のSNSで過去の合わせ回で一緒にいた海夢を発見する。

そしてその真実をあまね君にDMを送り確認しようとする妹尾だったが見事にあまね君にブロックされてしまう。

困った妹尾は溝上に連絡し、溝上の知名度を用いてあまね君に連絡してほしいとお願いするも溝上は今の自分の状況も併せてお断りする。

そこでこの巻は終了となる。

まとめと感想

いやとりあえず、新菜と海夢が付き合うだどうだっていう描写はないままこの話は進んでいったけどこれはあれなのか?

二人は付き合ったという認識でいいのか?それとも両思いのままあえて形にしない方向で進んでいくんだろうか?

そして気になったのが見開きで新菜が「きれい」を伝えるシーン。

通常きれいを変換するとなると綺麗になるだろうが、見開きで表示されたきれいは奇麗であった。

これは誤植?それとも奇麗が正解??ちょっと謎になってきたから一巻から読み直して新菜のキレイがどちらか確かめようと思う。

姫探し問題もおそらく次巻で佳境になるだろう。で、新菜の司波に対するコメントでまた物語が動くような気もするし。

なによりこの巻で一番の見どころ「らあふひ」と「あいあと」の破壊力えぐいっす。

海夢可愛すぎる…。多分現実にあんな子いない。笑

福田先生がどんな心境であれを書いたのか直に聞いてみたい。笑

でも僕の何かにクリーンヒットしました!笑

あー続きが気になる!!

また新刊が出たらレビューさせていただきます!!

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